4歳~高学年★本格的な理科話!?なヒーローストーリー★ピカピカヒーローせっけんくん/うえたに夫婦/PHP研究所/2017年
今日は小学3年生の男の子、ゆうくんにおすすめの絵本を紹介します。
かいけつゾロリやおしりたんてい大好きなゆうくん。
ファンタジー系の物語は好きだけど
登場人物の心理描写がたっぷりの本よりも、事件やなぞなどが中心になっていて、そしてたまにプっと笑える本が大好きな子に特におすすめ。
本の対象年齢は4歳からになっている「絵本」だけど、作者の「うえたに夫妻」さんの夫さんは元化粧品メーカーの研究員というバリバリ理系のお方だけに、
本格的な理科知識も盛り込まれていて読み応え十分、遊び心も満点です!!
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10月発行の新刊です!
★ゆうくんってどんな子?くわしくはこちらの記事から↓
このブログってどんなブログ? - 元編集者ノミーの、おすすめ絵本選び
ピカピカヒーローせっけんくん/うえたに夫婦/PHP研究所/2017年
ごはんやおかしをたべたり、おえかきをしたり、すなばあそびをしたあとは、いつもてがよごれちゃうよね。そのてをよーくみてごらん。もしかしたら、そこには「てのひらのまち」があって、よごれだんがあばれているかも……。
出版社公式HPより引用
せっけんくんが手の汚れと闘っている様子がお話になっています。
男子心をくすぐるディティールの作りこみ
せっけんくん本人はいたってシンプルなキャラクターですが
せっけんくんの攻撃や装備や基地がしっかり詳細に設計されていたり作りこみが素敵!
あるときはマンガ形式だったり、
あるときは見開きに大きなイラストがどーん!だったり
1ページ1ページ、1コマ1コマ書き込みもしっかりあり見飽きない&読み飽きません。
わたしがこの本を読んでいちばん心惹かれたのはこのポイントです。
飽きている暇がないというか。
特に、基地の細かい書き込みの見開きがわたしは大好きで、じーっと細部まで見入ってしまいました。
子どもって細かい書き込みに潜むおもしろポイントを見つけるのうまいですよね~!
きっと絵の中からいろいろ見つけるんだろうなあ。
理科的ふむふむや発見がたっぷり
意外と本格的!?な「理科的ふむふむ&へーそうだったんだ!」が随所に図解されながらちらばっていて
新しいことも知れて知識欲も刺激される!
手の汚れにも砂だったり食べ物だったりいろいろあるんだなあとか、汚れによってせっけんくんの働き掛けも違うんだなあとか、発見もたくさんあります。
書き込みもしっかりあり、小学生にとっても読み応えがあると思います。
小学3年生からは学校でも理科が始まりますよね。
「理系知識を教えてやろ~」って意識で描かれていなくて
(勝手なわたしの推測でスミマセン)
「なんで”せっけんくん”がこんなふうになっているのか裏設定も教えるね」という感じで描かれているので、ところどころに差し込まれる「おべんきょうコーナー」もまったく勉強臭しないですよ^^
小さいお子さんは読み聞かせでせっけんくんのヒーローバトルを楽しみ
大きいお子さんはふむふむへーの部分までじっくり担当し
きょうだい家族全員で読める絵本じゃないかなと思いました。
「手を洗って!」「えーめんどうくさいー!」の不毛!?なやり取りからの脱却!?
汚れがいっぱいついた手の中には町があって……という設定なので
わたしは、読み終わった後、じーっと手を見つめてしまいました。
きれいに見える手にもけっこう汚れってついてるんだねえ……としみじみ……。
風邪の季節、手を洗ってほしい大人と面倒くさい子どもの攻防はよくありますが
この本を読んで手の中の町を想像すると、大人も子どももすすんで手を洗いたくなるかもしれません。
まあ……でも大人が意図的に「手を洗わせるために読ませる本」として渡してしまうととたんに面白くなくなっちゃったりする気もするので、それは副産物的な効果として期待しすぎずに、純粋に子どもと一緒にストーリーを楽しみたいところです。
大人が読ませる本になってしまったとたんになんで読書って面白くなくなるうでしょうね……。
わたしがそうでした……。それ言い出したらこの「おすすめ本」ってブログの存在意義が揺らぐけども……。
※おまけ情報※
作者の「うえたに夫婦」さんはtwitterやブログをやられています。
夫婦でものづくり&子育てをされているなんて、素敵ですよね。
ビーカーくんというキャラクターのラインスタンプもあるようですよ~
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