ファーストブック:0歳、1歳。はじめての絵本の選び方
今日は初めての絵本をどう選べばいいのか……
わたしが今1歳の自分の娘に考えたことを書いてみたいと思います。
1.本は「おもちゃ」
大人にとって本は読むものですが、赤ちゃんにとっては不思議なおもちゃです。
ぱらぱらめくったり、ならまだ本らしい扱い方と言えますが
ブンブン振り回したり、ぺろぺろなめたり、びりびりやぶったり。
大人としては、本を読み聞かせたいという気持ちがどうしてもわいてきます。
だけど、「こうやって読むのよ」とか大人が教える必要はないのかなと思います。
→おもちゃらしい本を選ぶ
自分が気に入って大事にしている絵本ではなく
赤ちゃんが遊びやすい絵本がいいなあと思います。
■紙が固くてめくりやすいもの(うすいと上手にめくれない)
■赤ちゃんが持ちやすいサイズ(大きすぎると上手に持てない)
■しかけがあるものは、しかけが丈夫なもの(しかけ絵本の場合は、めくりタイプより人形タイプ、触って質感があるタイプなどがいいかも)
■やぶれてもおしくないと思えるもの(高すぎる本は必要ないと思います)
わたしは、あまりしかけ絵本派ではなかったのですが、小さめの指人形絵本をお友達からいただいて、おでかけ鞄にいれて活躍しています。
2.読む順番やストーリーは気にしない
わたしは、児童書や絵本は大好きでしたが、赤ちゃんの本はかなり未知の世界でした。
「えっ!ここでおわり?」「で?」となってしまうものが多いと思っていたから。
オチを求めがちな大人なワタシ…。でも赤ちゃんにとって「オチ」は重要な要素じゃないんですよね。
娘に読み聞かせをしていても、いったりもどったりしてストーリーをたどるどころではありません。めちゃくちゃ早いスピードでめくるし。
でも、娘を見ていると、「ページをめくるとお母さんが同じことをしゃべる」ことそのものを楽しんでいるようです。
どこから読んでもいい絵本だと、大人もストーリーを追わなくていいのでストレスなく読み聞かせできます笑
→シンプルな内容のものを選ぶ
赤ちゃんにとっても大事ですが、大人にとっても読んでいてストレスにならないために大事です笑
■どこから読み始めてもいいもの(ストーリーになっているものじゃなくていいと思います。「いないいないばあ」などがその典型ですね)
■1ページ当たりの言葉がシンプルで少ないもの
(赤ちゃんはすぐにページを行ったり来たりめくるので、それに合わせて読める分量だと大人が読みやすかったです)
3.赤ちゃんの好みは2パターンに分かれる?
うちの子の場合は、目が合うものが好きそうだなと思っています。
表紙に人間でも動物でも顔がついているものをじっと見ます。
雑誌を作っていても、表紙や特集トビラに、イラストでも写真でも「こっちを見ている生き物(人間や動物)」があるもののほうが閲読が高くなるというのは経験的に感じていたので、娘のこの傾向にはなるほどなあと思うところがあります。
ぶっちゃけると、娘は
不朽の名作「じゃあじゃあびりびり」とか
専門家が赤ちゃんの”好き”を研究して作ったという最近の本「もいもい」とかは反応しませんでした。
でも、この2冊、ベストセラーなので、大好きな赤ちゃんも多いですよね。
娘を見ていて、赤ちゃんには大きく分けて
「顔」に反応する子と、「図形や色」に反応する子がいるのかもなあと感じました。
娘は前者です。
赤ちゃんがどちらタイプなのかな、という目で観察すると好きなタイプの絵本にたどり着けるかもしれません。
逆に言うと、ベストセラーだから、売れている本だからと買ってみても反応しないことはあるのかなと。
わたしは本を買う前に、必ず、娘に本の絵を見せて、好きそうかどうか試すようにしています。
一瞬見せるだけでも「しーーん」というのと「なにそれなにそれ?」というのと、けっこうリアクションが違って見えるのでおもしろいです。ほんのちょっとの表情の違いだったりするんですけどね。
最初に本を選んだときは、児童書のコーナーで、気になる絵本の表紙をかたっぱしから娘に見せて決めました。
明らかに娘の表情が変わったのは「だるまさんが」でした。今でも娘のいちばんのお気に入りです。大人気の絵本ですよね。
夫は娘に見せずに自力で選んだので(わたしが娘のベビーカーを押していたからだけど)、買ったけどほとんど読まない本などもあり悲しんでいます笑 そういう本も、いずれときがきたら読むのかもしれないですけどね。
※夫が選んだのは福音館の「もののえほん いちにちセット」というもので、顔は出てこず、”赤ちゃんに身近なもの”をテーマにした絵本でした。
ただ、「リズミカルな音が好き」というのはどちらのタイプの子にも共通するものな気がしますね。
→本を買う前に、赤ちゃんのリアクションを確かめる
■表紙だけでも絵を実際に見せて好きそうなものを探す
■「顔」派?「図形」派?など目安があると表情の違いに気づきやすい
■読まなくていい。とりあえず赤ちゃんにとっては「絵」が重要。(内容はリズミカルなことばのものがおすすめです)
4.たくさんの本はいらない
赤ちゃんは、どんなにたくさん本があっても、お気に入りを何度も読むのが好きです。
大人なら「またこれ~?」と飽きてしまうのですが。
だから、最初からいっぱい絵本を与えること、キッズスペースを絵本でいっぱいにすることは考えなくてもいいなあと思います。
(本好きとしては憧れますけどね)
たくさんの種類の本を読むことより、自分が気に入っている本を繰り返し読むことのほうが赤ちゃんのうちは大事なのかなと。
と思って調べると、NHKの「すくすく子育て」のQ&Aで専門家の方が回答されていますね。ふむふむ、なるほど。
だから、いっぱい読み聞かせなきゃ!と思っていっぱい買うのではなく
図書館や児童館や保育園で気に入った本を自宅用に購入してもいいし
最初に買った本が気に入って読んでいるのならしばらくは追加で買わなくてもいいとわたしは思います。
いっぱいの種類の本を読んで満足するのは大人の方かもしれないから。
赤ちゃんの「好き」に寄り添ってあげたいですよね。
→「たくさんの本」より「お気に入りの1冊」を探す
■児童館や図書館で「試し読み」して気に入った本を自宅用に買う
■友達のおうちで読ませてもらうのもアリ! 好きな絵本の好みの情報交換にもなりますね!
5.あるとき突然絵本に目覚める
娘に最初に本を読んでみたのは5か月の頃でした。
新生児訪問のときにもらった絵本(シンプルなやつです)を読んでみたのです。
こんなに母が本好きなんだから娘もきっと本好きよね♬とお花畑ぎみだったわたしは、とってもがっかり。
娘は本を読んでも聞くどころか遊ぼうともせずぷいっと手で払いのけてしまうのです。
わたしは赤ちゃんの頃から絵本が大好きだったと聞いていたのに。超残念。
1歳の誕生日前に、4.に書いた通り娘にしっかり見せて本人が気に入ったように見えた本を買って…
それでもあまり娘は本に興味がないようでした。
同じ月齢のお友達は本が大好きで、お気に入りの2冊をいつも鞄に入れて持ち歩いていると聞いていいなあと思ったものです。
でも、1歳を過ぎてしばらくして、ある日突然、自分から本を持ってやってきたのです。
それ以来、本が読みたくて読みたくて、かくしても見つけてきて読んで読んで(実際にはしゃべれないから「んー!んー!!んーーーー!!!!」だけど)と催促するように。
興味をもつ日はくるんだから無理に読み聞かせをしなくても
待っていればいいんだなあと感じました。
→本に興味を示さなくても焦らない
■いつでもとれる位置に絵本をおいておき、自分で触り始めるのを待つ
■無理に赤ちゃんを捕まえて読み聞かせタイムを作らなくてもいい
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以上5つが、はじめての本を選ぶときに考えたこと、でした。
最初に何を読めばいいかな、と迷っている方の参考になればうれしいです。